
君の声が聞きたかった。
僕は、自閉症な君に恋をしてしまった。
高校二年の春、僕は君と同じクラスメイトになった。君は、いつも昼休みになると一人で小説を読んでいたね。
そう、誰とも話すことなく。
独りぼっちになっている君が、自然であった。
そんな、君に僕は恋をしてしまった。 でも、変人扱いされると思いこの気持ちは決して伝えられなかった。
しかし、僕は決心した。
そう、高校を卒業したら告白しよう。 でも、その愛は儚かった。
君は、被害支援センターに保護されることになった。
父親からの性的暴力から逃れる為であった。
君と逢えない学校生活は、とてつもなくつまらなく、無性に恋しくなった。
僕は、放課後誰もいなくなってから、君の机内を覗いてしまった。
小説が3冊入っていた。題名は、「自閉症と向き合う」「蹴りたい背中」「ハッピーバースデー」という親からの愛情をもらえない主人公の話であった。
君は、一人で苦しんでたんだね。
クラスメイトとして、気付くことができなかった自分を悔やんだ。もし、君がこの投稿を施設内で読んでいるなら、勇気を持って言よう。
君のことが、好きだ。
